トラブル・シューティング Z32 /Q2>

                                                       記載 平成25年6月記

  <症状> ・・・ 樹脂パーツの白劣化現象。 製品の製廃の為、塗装による再生。


 <解説> ・・・ 製品の経年の劣化で、樹脂パーツ(プラスティック類)の表面素材が白色化
          する現象を起こしてしまう。 
          これは古今東西、解消されない車両製品に共通する課題です。
          
          新品交換がベストのようだが、パーツの製廃ではどうする!
          塗装する。表面に皮膜を作り耐久性も増す。場合によっては工賃も安い。

          


Z32 樹脂の白色化 写真1 : 各部に発生した、白色化現象です。
      ここのハンドルグリップは、生産廃止となっていた。
      最終価格は、¥2470でした。
      
      トノカバー部の左右受け部も同じ現象。
      ここに写真掲載してないが、助手席前のグローブBOXの
      開閉グリップ部も同様である。

      素材の表面劣化であるが、ここに塗装を施すことで、表面
      に塗装皮膜を形成することで、UVに対し強固になる。
      経年の劣化は、主に紫外線を長期に浴びた結果である。
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Z32 樹脂の白色化


写真2 : 劣化した表面を脱脂する。
       主にアルコールやベンジンなど揮発性の高い、刺激の弱い
       溶剤でグリップ部などをクリーニングする。

       容易なヶ所は、パーツを脱着して行うが、やや無理な場合は
       周囲を養生(マスキング)して作業すれば良い。

       今回は、トノカバーAssyは脱着してが、ドアーやグローブBOX
       部は周囲をマスキングした。


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写真3 : ドアーハンドルは、周囲のモール部を外した。
      右側の写真は、脱着したトノカバーである。

      中央の写真は、グローブBOXの開閉グリップです。



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Z32 グリップの白色化 写真4 : 表面の脱脂が終わったら、高圧エアーで周囲のダストを拭き払い
       塗装の素材表面も、タッククロスで拭き取る。

       この画像では判りにくいのですが、その後表面素材には密着性を
       高める、樹脂塗装をしています。
       (画像では、やや光沢が出ています。)

       下地塗装のサフェーサーとは違いますが、表面の劣化が重傷なら
       ば、サフェーサー処理をいたします。


Z32 グリップの白色化 写真5 : 色合わせで、調色をいたします。

       トリムカバーを参考に比べながら、黒をベースに白とオーカー
       の3色を調合しました。

       仕上げの表面は、艶消しのクリアー樹脂塗料を塗布して完成
       しました。
       

Z32 グリップの白色化 写真6 : 仕上げの表面は、艶消しのクリアー樹脂塗料を塗布して完成
       しました。
       
       乾燥後、マスキングを剥がしトリムカバールを取り付けます。
   
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写真7 : その他の部位の、作業画像を紹介します。

       ブローブBOXの部位は、位置的に写真が取りづらく、不鮮明
       ですが、同じ施工をいたしました。
       その後、マスキングを剥がし完了しました。

       トノカバーの受け部は、画像的にもわかりやすく撮影出来ました。
       
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Z32 グリップの白色化 写真8 : 各部位の完成画像です。

       実はその後、前側のフロントバンパー部の白色化も修理・施工
       いたしました。 施工方法は似ていますが、下地処理や塗装の
       塗料など、材質は変えてあります。


                             (平成25年7月記:Hiro)
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