■トラブル・シューティング <Q5>・・・その1

 <症状> ・・・ Z32の劣化モールの交換・修理

 <解説> ・・・ Z32のモールディングは、宿命のごとく痛んでいますね。
          オーナーにとっては、その費用など泣き所です。
          ごくまれに旧
年式で、痛みの少ないZ32を見かけますが、こうしたZは車庫保管されて 
          いました。もし新しく交換したら、車体カバーなど使用しましょう。
          ここでは通常の交換は一般的なので、交換が高額な部分の修理方法を解説して
          みたいと思います。

     注意:ここでの価格や工賃は平成18年の資料です。パーツ価格は値上がりいたします。

          


写真1  基本的にモールの全部交換は可能です。
       その場合、費用を考えなければね。
      モールディングは主にガラスの周囲に施されています。
      細いモールは塩ビ製なので、技術的には塗装が可能
      です。しかし、長年の劣化で表面の素材が痛んで来てい
      るので、下処理が難しく交換の方が早いでしょう。

      まずはフロントガラスのアップモールですが、ガラスを
      外さずに交換は可能です。やや技術は必要ですがね。
      左右のモールは比較的簡単に交換可能です。
      でも、ちょっとした専用工具が必要です。
      その際、ワイパーのある下側のカウルトップも交換しましょう。
 


写真2 : 左画像は ワイパー下側のカウルトップ(名称)です。
       パーツ代は、約8000円ほどです。ついでに交換しましょう。
       自分で出来ますよ。

       前後しますが、前側のモールパーツは、約11000円です。
       その他、サイドモールのクリップが時々破損するので、予備
       のクリップを購入しておきましょう。
       フロントのガラスモール類は外しても、水漏れの心配は
        ありませんよ。
        



写真3 : 順番は違いますが、後ろのガラスハッチのモールの解説を
       いたします。
       モール総ての交換は、ガラスを外さないと出来ません。
      ぐるりと周囲を回っているモールのみ交換は、可能です。
      コーナーの2個のパーツも交換可能です。
      上部のモール(青い色のパーツ)は、ガラスの下側にパーツが入
       っているので交換のためには、ガラスの取り外しが必要と
       なります。(ここでは交換いたしません)
      モール類は約7000円ほどです。交換にはやや技術が必要
      です。場合によっては、シーリングが必要となります。
      (水漏れの心配はありません)
      

   

写真4 : T−バールーフのモールは、そう簡単には出来ません。
       ここの場所は、水漏れの原因にもなるので慎重な
       パーツ交換が必要となります。
       ガラス上部に2個ある丸ビスも交換するといいでしょう。
       細かいパーツのシーリングモールも交換しなくていけません。
       シールのためのパーツは、以外と高額です。
       水漏れ防止のためのシーリング作業は、必要となります。
       一部のパーツは、再使用出来ますが、事前に確認しましょう。
       片側のパーツ代は、約9000〜14000円ほど掛かります。
      













写真5 : ルーフの中間部にあるパーツの交換です。
       一見簡単なようですが、ちょっと安易には考えない方が
       いいかと思います。
       固定のためのクリップは、あまり信頼出来ません。
       ちょっとシーリング剤を塗布してください。
       


       

写真6 :さて、今回の解説で一番の重要事項がここです。
       左の構成図では、下側のモールが別部品に「なっていますが
       残念ながらこのパーツは単品での設定がありません。
       要するに交換のためには、ガラスのとAssyしか方法がありま
       せん。Assyは約28000〜37000円ほどします。
       交換しないで、修理しましょう。ここが重要ですよ。
     写真7 :画像の順に見てください。
          最初はクレンザーなどで、モールの周囲の汚れや、ワックス・油脂成分をブラシなどで洗い落としてください。
          塗装用のマスキングテープで周囲をマスキングします。 痛み具合によりますが、酷くなければ、
          そのまま塗装してください。 色の調合は、黒に少量の白と目の細かいシルバーにフラットベース
          (つや消し剤)を入れてください。

          表面の痛み具合が、重傷であればサフェーサー(画像では黄色)を下塗装してください。
          やや厚めに塗装して、乾燥後#400番位のサンドペーパーで磨いてください。
          表面の凸凹が、なだらかになり塗装後のムラ退けなどが防止出来ます。
          塗装を施した方が、耐久性が向上しますよ。


写真8 : 後は、ドアーモールの交換だけですね。
       以外ですが、モールは2シーターも4シーターでもパーツは同じです。
       コンバーチブルでも同じです。左右が違いますよ。 
        価格は約¥6000円ほどです。
       交換はそれほど難易ではありませんが、裏側に一ヶ所隠れ
       ピンがありますので、これを外すか緩めてください。
       画像が無いので解説しにくいのですが、モールはドアミラーに
       やや挟まっているので、無理をしないでスライドするように
       取り外してください。 斜めに上側に外すと塗装面にキズを
       付けてしまいます。


       
写真9 :完成です。一時期画像を消去してしまい、アップが遅れました。
      ここまで熟読していただき、ありがとうございました。



                               (平成18年9月記:Hiro)
       
   注意:ここでの価格や工賃は平成18年の資料です。
       パーツ価格は値上がりいたします。
       また、施工方法や工賃も変更いたします。