■修理車両・・・平成6年(1994年).Z32.2シーター日本仕様ターボ 走行約15万km 
          ワンオーナー  事故歴無し 元色・KL0(ダークブルーM)    

■作業内容・・・ エンジンルームの色替え塗装と、エンジン系のドレスアップを計画。 
          エンジンは、セミ・オーバーホール。 塗装・化粧直しなど、輸入パーツ
          も多様して、魅せるエンジンルームを創造しました。

          もちろん 、補幾類のオーバーホール(タービンもO/H)も含みます。
          約3年ほど前に、弊社にて全塗装(色替え)を施工しています。
         
                                   (平成30年4月〜平成30年12月の作業)

                         
■ ■ その1・PART 1 ■ ■
     


(1) Z32平成6年車(1994年) ツインターボ・元の車体色はダークブルーメタリック。
  今回は、エンジンルームの色替えと、魅力的なエンジンを創造します。
  
(2) 輸入カスタムパーツの輸入と、魅せる
  仕上げを施工出来る、弊社の経験が、
  お客さまのご要請に応えました。

(3) 毎回のことですが、弊社のエンジン降ろしは、ミッションAssyでの脱着をいたします。
  
  今回の車両は、何も問題は無く、走行距離も少なくエンジンや、補器類に問題は有りませんでしたが、事前の 
  試験走行やコンサル検査、目視検査などは診断として確認いたしました。

(4)  エンジンルームは、高圧洗浄をしてから、パーツの脱着や塗装の準備をいたします。

   バッテリー台座は問題無し。 以前に全塗装を施工しているので、ヘッドライト周辺は、分解のみで、特に
   無いのですが、ライトの分解やメッキ加工など、また新しいキセノン機構に変更いたしました。

   その他、メイン配線などを隠す施工をするために、一部のボルト・ナット部をスムージングしました。

(5)  車体と同色(後期のパールホワイト)塗装を施工しました。

  メーカー側の塗装は、塗膜もクリアーの施工も皮膜が薄く、経年の劣化で汚れが落ちなくなります。
  また、細部までの完全塗装がされて無いので、この際、じっくり塗装をさせていただきました。
  クリアー塗装も車体に施工する、高性能のUVコートクリアーを、3重に塗装いたしました。


(6) メイン配線などの、再生(リビルト)をいたします。

 劣化した、耐熱テープを剥がし、3種類のコルゲートチューブを用意して、ほぼ全部の部位を剥がして、交換を
  いたしました。 また、ECUハーネスは、輸入したオーストラリア製の配線(通称Eハーネス)に、Assy交換をい
 たました。 ヘッドライト部の、ダスト進入防止のスポンジは、製廃のためリプロ品を使っています。
 


(7) エンジンのコンディションは、良好なので、セミリビルト(ガスケット類の交換)をいたしました。

  走行距離は少ないのですが、カスケット・パッキン類はもちろん、補器類なども交換を施工しました。
  分解している以上は、タイベル交換もしています。 これから、使用されているボルト類を、社外品のステンレス製や
  ウレタン製のブッシュや、着色化粧カラーなど、多様してみます。
  

(8) エンジンの組み立てですが、IN側のカムカバーは、クロームメッキを採用してみました。
  
  EX側のカムカバーは、耐熱製のマットブラックを塗装しています。
  
  これらの固定ボルトは、化粧カラーと併用したステンレス製のボルトに交換してみました。
  色化粧カラーは、「キャンディーレッド」を基準色にしています。

(9)  タイミングベルトの交換です。 パーツは総て、日産の純製パーツを採用しています。

  ここに、日産の純製パーツを採用と書いたのは、近年社外品のパーツをお持ち込みになるお客さまは増えて
  いるからです。 社外製品でも、優良な同等製品も有りますので、選択次第と思います。

  ここに、強化ベルトを採用することも、別の選択指としてありますよ。(米国製)
  それから、クリアー製のタイベルカバーも、魅せる製品として海外製品に存在もしています。(カナダ製)
  


(10) タービンの交換です。 まだ十分使用に耐えるタービンでしたが、お客さまのご希望で、オーバーホールを施工
  いたしました。 東京日産中央部品販売に依頼しています。

  たまには、じっくりとタービン交換の様子を見てみてください。 小さなパーツも、総て純製パーツに交換しています。

  そして、一番の下段に載せた画像ですが、ここが重要です。 日産のパーツで、EGRに向けたパイプを外して、
  タービンのEX側の穴を塞ぎました。 この意味するところは、2次排気ガスを、インテークマニホールド内部に戻
  さ無いためにです。 これで燃焼室は、常にきれいな空気が入ってきますね。

  なんのために・?車検には問題無いのかな?・・・問題有りません、元々高性能な純製品のキャタライザーです。
  その後、1994年・10月以降のZ32には、このEGRシステムが廃止となりました。

  ちなみに、複雑で同じようなEAIシステムも、1992年の8月に廃止となっています。 AACバルブのカーボン詰ま
  りでの、アイドリング不調もこれらのシステムが、悪影響を与えています。


(11) ここに掲げるのは、高性能なメッシュ入り、ウレタンホースです。 カムカバーからのブローバイホースの
  社外製品(米国Z1社)の製品を採用しました。

  エンジンのブローバイガス(エンジンオイルの蒸気を処理)ホースで、大気放出を禁止しているので、これも

  同じくインテークマニホールド内部へ、循環しています。

  常に高熱化にさらされているので、通常製品の純正品では、硬化して振動など、経年劣化なので、割れが
  生じます。 これらの環境条件は、総てのホース類に言えることです。


(12) さて、ようやく今回の、リビルト・化粧直しでの、大型メインパーツの登場です。
 
   インテーク・マニホールドはもちろん、その他の周辺パーツを、クロームメッキ加工をいたしました。
  その多くを、米国で施工していただきました。 航空便で輸入いたしました。

  見たことは有っても、また、希望的に考えたことが有っても、海外のカスタム車だけと、思っていませんでしたか。
  当社でも、これまでに同様なクロームメッキ仕様を、数台のZ32に施工してきました。

  ここしばらくは、施工が無かった案件ですが、とても好きな最高峰のドレスアップですね。 車体だけでは無く、魅せる
  エンジンを創り上げてみました。  部分だけでも、ご参考にして頂ければ、嬉しく思います。

  スロットルのボディーは、クロームに対抗出来る、光沢ブラックに仕上げてみました。
  キャンディーレッドのカラーが、よても良く似合います。


(13) インテーク・マニホールドの裏側には、多くのウォーターホースが有ります。

  タービン側にも、ウォーターホースが循環していますが、総て日産純正パーツを使用しています。
  EGRのインテーク・マニホールド側への、メクラ蓋もこの時に取付しました。

(14) ようやく、インテーク・マニホールドを、エンジン側へ載せることになりました。

   ここからも、ウォーターホースやブローバイホースなど、連結もあり、やっと完成に近づいています。
   何か違うエンジンのようにも思えますが、これがZ32への憧れと敬意をこめた、魅せるエンジンに成る
   ことを、お見せできればと思います。