■修理車両・・・平成3年.Z32.4シーター日本仕様ターボ
■作業内容・・・リビルエンジン交換・HKSインタークーラー・HKS製ツインターボ・470hp仕様・
         Nismo製メタルガスケット・Nismo製550ccインジェクター・Nismo製強化フェールポンプ
         eーハーネスなど主要ハーネスの交換。 
          フロント最新型AP6ポートブレーキ(bySTILLEN)・リアー新型AP4ポット(byStillen)・
          スティレンフルエアロ・最新スーパーオーディオ1
400W、etc
         乗り易い、カスタムチューニングを目的とした仕様にしました。


         
☆ 今回は先に、完成写真を公開いたしました。

塗装など多期間に渡りの作業となりましたので、シリーズを分割して
レポートいたします。 また、今回のスーパーオーディオは他社さまでの作業と
なりますので、一部画像がありません。 装備品のみの紹介となります。

(1) Z32平成3年車 ターボエンジンを目視検証し、各部の不具合や
   コンプレッション を測定する。走行約11万qですが、オーナーの
   希望でリビルトエンジン(日産製)を使用することになった。
(2) 外観は綺麗でしたが、各部の
   オイル漏れや、装備品の劣化が
   多く、見受けられました 。

(3)左の画像は、エンジン後部のクランクシャフトからのオイル漏れです。2年ほど前に一度修理しています。ミッションからのオイル
  漏れのように見えますが、通常ミッションオイルは透明な色で特有な臭いがします。
  また、中央の画像はクランクプーリー部(前側)からのオイル漏れで、少量ですがこのまま進行していきます。問題有り・・
  右の画像は、左側のタービンの冷却オイルパイプからの漏れです。
 

(4) オイル漏れは、下のアンダーカバーを浸食してしまいます。厚紙をプレス樹脂
   加工しているようなパーツですが、耐久性はありませんね。消耗品と
   解釈してください。
(5) エンジンの交換でもインテークマニホ
 ールドなどは、再使用のため内部
 の洗浄などいたします。

(6) エンジンルームは特殊洗浄液で洗浄する。各補記類やハーネス、パイプ類も総て脱着する。
  こうしたパーツ点数が、多いのはZ32のターボ車のみかな・・。泣き所です。

(7)バッテリー台座部や、ブレーキマスター・クラッチマスター部などに多くの塗装の痛みやサビが見られます。
 滅多に洗浄や修理が出来ない部分なので、しっかりとした防錆び処理をしておくことが大切です。

(8) メーカーでのこの内部の塗装は、下地塗装のようであまりしっかりとした塗装はされていません。
  こうした我々のようなアフターマーケットでのウレタン塗装(再塗装)は、塗料の単価も高くしっかりとした保護・防塵・
  防腐食性も備えています。
  塗装後、メインハーネスの補修をして、配線・配管などしていく。12万km後の再生をいたしましょう。
(9) 左上の画像は、ブレーキのマスターバッグですが、画像では分解してあります。しかし、ブレーキフルードの漏れの
  跡がありますね。塗装はもう傷んでいます。
  さて、今回は多くのパーツをクロームメッキ処理しました。画像では一部のみですが、参考に記録を撮って加工
  の依頼をいたします。

(10) こうしてクロームメッキのパーツを組み込んで行くと、何ともいい感じですね。完成画像が想像出来ます。
  こんな組み立て時も、仕事の楽しみです・・。私は、ネッ・・。

(11) インタークーラーはHKS製の前置きタイプを採用しましたが、格好いいですね。完成度のバランスがいいですね。
  性能は二の次でいいかな・・。

(12) 僕らが良く起用するオイルクーラーがこれ。そっ、純正の欧州仕様パーツ。価格的にも手頃で容量も多く
  十分、チューンドカーでも使用出来る。容量では300%のUPとなります。

(13)上部の画像は日産からのリビルト・エンジンです。もう新品のエンジンは製造されていないので、現在は
  こうしたメーカーでのリビルト(再生)エンジンを供給しています。
  ヘッドガスケットはnismo製のメタルを使用しました。タイミングベルトはパワーエンタープライズ製です。
  左右のEXマニホールドも新品に交換しました。

(14)エンジンのチューニングには、多くの関連部品の強化や性能のアップが
  必要となってきます。燃料系ももちろんですね。容量の大きい
  インジェクターやそれを送り出す、燃料ポンプも交換が必要です。
(15)周辺のホースなども強
  化品への交換や移動
  もします。

(16)少々一部のパーツ交換は紹介しませんが、ほとんどの補記類を交換などリビルト品で対応しています。
  タービンはHKS社製を採用しました。

(17)HKS製のタービンは安定した性能と実績を多く残してきました。採用したこのGT2530型は定番ですね。
  アクチューターはきちんと作動圧を設定しましょう。また、耐熱処理もいたしましょう。
  配管など残念ながらそのままでは、使用できませんね。経験やアイディアなど技術も必要です。