作業内容・・・つづき2です。

(15) この写真でも判るように、ボンネットと右側のドアーは新品に交換した。ルーフなど塗膜が劣化していたところは、はく離などの処理となる。下処理の良し悪しが今後の塗装と、耐久性に影響を与えることとなる。いまの時代は、サフェーサーまでもが2液タイプのウレタン硬化皮膜を形成する材料を使用する。もちろん材料費は高価であるが品質は確かにイイ。

(16) フェンダーなどの状態は大きな問題は無し。交換したパーツなどのは必要に応じ、防腐食処理などをする。同じボンネットでも北米仕様と日本仕様と欧州仕様とあります、知らなかったでしょ。また、パーツでも安いのがありますが、台湾製のコピー品も出回っています。日本でも米国でも・・・・。もちろん粗悪品です。

(17) 今回は色替えをするのだけど、エンジンルームは作業をしないのでエンジンルーム以外をなるべく塗装しておく。もちろん塗装方法は下地のカチオン塗装をしてからね。ドアーやボンネットはウレタンシールを忘れないように・・・。

(18) こうして各パーツは、分解したまま塗装する。手間はかかるが仕上がりは最高であり錆びなどの発生防止にもなる。ししかし、組み付けなど熟練を要する作業となるのと時間や手間がかかるのでいやがる工場が多いと思う。普通はしないよ

(19) ウレタンバンパーなどの修理。このS130系からウレタンバンパーがカラー塗装で採用されたが、素材表面の劣化などで黒い素材の表面が白く劣化してしまっている。以前よりここは、劣化を保護する目的で黒の半艶消し塗装をしてきた。またバンパーの亀裂など修理は可能なので、正しい素材とノウハウで修理をする。塗装は面倒な曲線が多いが、ここは仕上がりの良し悪しが、作業のレベルを判定することになる。

(20) 下回りはアンダーコート(独製グラスリッド)を目的や当時の仕上げに合わせ、場所によっては3M製の2液タイプを使用する。表面の凹凸が、車種や年式、仕様地などによって異なっている。補修の仕様書もあるので、マニアルに従って作業をこなしてゆく。

(21) ウエザーストリップの交換は当然ながら、Tルーフの分解・アルミ素材の腐食など周辺パーツの修理・洗浄などもしなくてはならない。多くの製廃パーツがあることは、先に記したがこうした小患部の修理こそ、レストレーションのマイスターとしての技量を発揮できることとなる。パーツが無いので修理出来ないでは、言い訳にしかならない・・・。

(22) ようやく全塗装の画像へとなった。今回色替えにはなるけど、純正の指定色となる。どこの会社の塗料を使用するかは、各修理工場の判断だが当社では、日産車が90%以上を占めるので日産の生産工場での使用メーカーを使用している。また独系の2K塗料(ダイアモンド)も設置している。海外仕様だけの特殊色も、データーはS30の頃までカラーチップや色番号もちゃんと保管しています。

(23) 車体の全塗装が終わっても、その他のパーツや色違いなどのパーツの塗装がまだまだ、時間とコストがかかります。この塗装ブースですが、両サイドの壁にある黒いパネルが超遠赤外ヒーターです。塗装膜の内側から熱が伝わってくるので、効率が良く、またファンモーターを止めて使用できるので、ダストの付着のリスクが少なくなります。こうした設備を持っている企業は少ないかと思います。これもこだわりからかな・・。

(24) モールなど本来塗装されていないヶ所まで、保護と見栄えのためにこうしたブラック艶消し塗装を施します。下地が傷んでいるため塗装は簡単ではありませんが、色調なども含め下処理の材料や技術の見せ所です。

(25) 傷んだダッシュボードの交換をします。かろうじてパーツがあったので良かったのですが、価格が高騰したS30などのパーツよりは安かったので良かった・・。この後は、ダッシュマットなどを使用して保護をしましょう。管理と保護と手入れですね。

(26) 今回は、同時にエアコンのオーバーホールをします。コンプレッサーはリビルト品に交換。一番困ったのは、ラジエターのようなエボポレーターと呼ばれる室内パーツ。事前に輸入してあったので間に合いましたが、こうした心臓部のパーツが製廃になっていたり、国内品と異なるパーツは本当に困ります。

   
(27) 完成したS130ターボ車。4シーターの最終限定車。モールディングがブラックアウトされていますが、これは北米車と欧州車の一部しかありませんでした。しかし、日本仕様にもありました。ほとんど知られていないかと思いますが、こうしたスペシャルなZはいつも海外向けばかりで残念なことです。ちなみにこのZターボもホイールやエンブレムがゴールドの限定車となっています。
「甦るZcar world」 雑誌で紹介されましたね。 この280ZXターボです。