■修理車両・・・平成2年.Z32.4シーター日本仕様ターボ 走行約9万km K氏所有車     

■作業内容・・・ エンジンルームの再生。 (車体は美車、車内も超美しい問題無し。)
          エンジンのオーバーホールと、エンジンルームの再塗装・化粧直し。
         新車時のコンディション再生と、補幾類のオーバーホール(タービン・
         パワステ・クーラーコンプレッサー、etc・・・。)
         その他、A/Tクーラーの取り付け、etc・・・。(平成19年6月の作業)
     当時の純正の状態に近づけることを、主たる目的としてエンジンを復元してみました。


(1) Z32平成4年車 ツインターボ・車体色はシルバー。
   事前のコンサルチェックでは、ノックセンサーにエラー有り。
   外観状は問題は見えない、むしろ綺麗に手入れされているようだ。
   オルタネーター(発電器)は、最近交換したようだ。
(2) 朝の9時から初めて、午後の5時
   には、エンジン・ミッシュンAssyで
  脱着を完了する。NAであれば、3時
  頃には、脱着可能で作業が早い。

(3)ご覧のように、エンジン・ミッション共に大変美しい状態で、日常の手入れの良さが伺われた。
  事前の診断でも、エンジンコンプレッションも標準値に入っていた。緊急を要する作業では無いのですが、お客
  さまの、ご要望にお応えすることになった。 
  この作業を、日産ディラーに依頼したところ、理解していただけなかったとの事で、当社へ依頼・打診されて来た。

(4)  こうしてエンジンを外して見ると、各部のコンディションが良く確認(目視)出来ます。
   依頼者の最大目的は、このバッテリーの台座に有りました。下裏側まで腐食が及んでいました。
   配線も同じで、各部に劣化が発生していました。 配線は、重要な伝達機能を目的としています。
   人間で言えば、神経みたいなものですね。 Z32は、バッテリーが加熱しやすく、酸性の液が吹き出して
  こうした現象を起こしやすくしています。 バッテリーカバーはちゃんとしておきましょう。

(5) フォグランプやコンビランプが、ユーロ(カスタム)に変更されています。
  バンパーやレインホースを外し、ラジエターや電動ファンなど、補記類も脱着します。
  前周りは、長年の枯れ葉やダストなどで、コンデンサー(コア)が目詰まりして冷却効果が、落ちて
  います。 高圧水での洗浄だけでは、落とし切れません。

(6) 別のページなどで紹介していますが、ここまでの作業では、エンジンクリーナーなど、薬品を
 使用して、高圧洗浄を2回ほどいたします。
 補記類はもちろん、配線・配管・クリップ類・シールなど総て、脱着いたします。リレーBoxなどは、
 配線の端子から分解して脱着します。整備書の知識だけでは、作業は出来ません。豊富な経験
 が必要な行程と作業です。


(7) やや画像は小さくなりますが、洗浄後のエンジンルームは大変綺麗な状態です。
  また、画像のように、フェンダーの裏側のパーツも脱着します。 左上のパーツは、EAI浄化装置です。左右の
  フェンダー裏側の後部にセットされていますが、最終型には装備されていません。
  ブレーキ液の垂れから、ブレーキマスターの下部は、塗膜が剥がれていました。やや見にくいかと思いますが。

(8) 洗浄後は、痛んだ塗装膜を剥離して、専用の米国製POR(特殊防腐食剤)を塗布します。
  ここではライトグレー色のPORを使用しました。その後、2液タイプのサフェーサーを吹き付けます。
  その他、痛みのある部分のシリコン・シーリングも再生します。
  
  こうした高性能の材料は、何度も経験やテストを繰り返し勝ち得た結果で、時には失敗もしながら
  素材の選択をしてきました。 その多くは輸入品ですが、良い物を見極める目や、独自の輸入など
  日々、勉強は尽きません。

(9)  ようやくエンジンルームへの塗装に入ります。
  元々メーカーのここへの塗装は、かなり手抜きのような仕上がりとなっていますが、製造した日産車体の名誉
  の為に補足を加えます。 このZを製造した、日産車体の塗装工程は、最高品質と仕上げを誇っています。
  これは、本当のことです。プレジデントやセドリックを当時製造していた、栃木工場より格上の仕上がりを認めて
  います。一般的には、公表されていませんがね。
  
   それでは、何故エンジンルームの塗装は、粗雑なのかですが、それはコストとの問題になります。
  1台の車体にかかる塗料原価は、製造コストとの板挟みにあい、多くの塗料をここで消費出来ないからです。
  、・・・・ちっと雑学に入ってしまいました。私の悪いところです・・・。


(10) ボンネット(Food)の裏側塗装をいたします。
  ヒンジの付け根部分は、アルミと鉄の接触部分なので、特殊な塗料を塗布してあります。 
  防音と、断熱のためのシートは、ダストの汚れがひどいので交換する。

(11)ここからは、エンジンのセミリビルトへ作業を移行します。
  セミリビルトとは、DF内での用語ですが、エンジン内部機能に問題がなければ、劣化すろシール類の
  交換や補記類のオーバーホールを基本作業としておこないます。

  左右のタービンは、非常に綺麗でオイル漏れや、ブローバイからの影響も無く現状では問題無い。
  しかし、今後の使用を鑑みメーカーにオーバーホールを依頼する。 バッテリー液からの腐食は、本体
  にも及んでいた。左側のカムカバーから、ややオイル漏れが発生していた。 EGRをAssyで外した。

(12)A/Tのミッションを分離してみましたが、過去にクランクシャフトのリアー側、オイルシールを
  交換した跡がありました。 その他、日産のディーラーでたぶん、タイミングベルトを交換した
  ようで、シール剤が日産指定の赤茶色タイプが使用されていました。

  カムのオイルシールや、カムカバーのパッキンも交換するので、前側のパーツは総て脱着・
  分解をします。やや前側のクランク付近にオイル漏れの兆候が有りました。


(13)エンジンマウントメンバーから、エンジン本体を切り離します。
  マウントインシュレーターは、やや劣化した程度でしたが、この際、新品に交換いたします。
  
  4本のカムシャフトの前側のオイルシールから、ややオイルが滲んだ程度の漏れがあった。しかし、
  過去に、ここから大量のオイルが吹き出した、Z32ターボ車が有りました。

  インテークマニホールドからの、各6個の入り口は、タールスラッジがガソリンに溶けてバッチリこびり
  付いていました。理由はEGRからの排気ガスや、ブローバイガスなどであることは確かだ。さてどうする。
  
  前側のクランクシャフトからも、オイルパンからもオイル漏れも有り。少量だけど、先手必勝ってことで。

(14) パワステリンケージAssyを分離して、日産の指定工場へ送付し、分解整備を依頼した。
   こちらも多少の漏れを確認したが、同時にパワステポンプも分解整備をいたします。
   インテークマニホールドは、裏側に多くの水ホースやパイプがはびこっている。 総て分解・分離して
   専用の洗剤で洗浄、こうした作業は手作業で一個一個行われ、見えないところへの拘りと、誠実な
   会社・スタッフの勤めを果たしていることを、見てください。



Part3 comeing soon